どのような症状でお困りですか?

Q いびきが大きいといわれて困っている方

A   まず鼻、のどに関して呼吸の妨げになっている疾患があるかないか確認させていただきます。 鼻がつまりやすくなる、鼻中隔彎曲症、慢性副鼻腔炎や鼻茸など、またのどが狭くなりやすい扁桃肥大症、小児の場合はアデノイド肥大症などがあれば、いびきが生じやすくなります。これらの治療でいびき音そのものが小さくなる場合がありますので、治療ができるものは積極的に治療をすすめます。

これらがなくてもいびきが大きいことがあり、その原因のほとんどが舌の後方への落ち込みです。 一般的に40才以降になると、若い頃に比べ舌を支える筋肉が緩む傾向になり、夜間就寝時、仰向けの姿勢ではどうしても舌が気道を塞ぐ傾向が生じます。また加齢によりのどの周囲の脂肪沈着が増えのどの狭さを助長し、これらがからみあっていびき音が大きくなります。

舌根部の筋肉の弛緩傾向は、なんともしがたいですが、のどの周囲の脂肪は減量によって減らすことができます。元々の体重にもよりますが、男性で5~10kg、女性で4~8kgの減量ができれば、いびき音の減少も期待できますので、減量をお勧めしています。

手術により、のどを拡げる方法も無くはないですが、成績が不安定で、これをすれば必ずいびきが消えるという手術法はいまだ確立されていません。当院ではあまりお勧めしていません。

いびきのみ大きく無呼吸のない方は、ご自身にとってあまり問題は無いことが多いですが、これに無呼吸を伴うとなると、全く話が変わります。

Q 無呼吸があると言われている方

A 往復いびきの間に呼吸が止まる方、またいびきがなくても呼吸が止まっているよと言われている方はぜひ検査をお受けになることをお勧めします。

10秒以上の呼吸停止もしくはそれに準ずる低呼吸状態が1時間に5回以上あれば病的で、睡眠時無呼吸症候群という病名になります。

睡眠時無呼吸症候群の症状として、よくあるものは昼間の眠気と起床時の頭痛、倦怠感と言われています。いびきがあって、呼吸が止まることがあり、居眠りが多い、朝起床時に体がだるいという症状のある方は、どの程度の睡眠時無呼吸症候群があるかを早急に調べる必要があります。なぜなら、この疾患は未治療であれば高血圧や狭心症、心筋梗塞や脳梗塞の発症率をあきらかに引き上げることがわかっており、また極端な昼間の眠気は居眠り運転や作業効率の低下を招き、重大事故の原因になることがあるからです。

当院では簡易睡眠検査機器をお貸し出しして、まずどの程度の無呼吸があるのかを調べます。
自宅に機器を持ち帰っていただき、センサーを鼻と指に付けて就寝していただくことを3晩行っていただき、結果を解析します。無呼吸頻度の程度により、このまま経過観察、さらに精査のため病院紹介、直ちにCPAP(持続的陽圧呼吸療法)による治療開始というように方針が分かれます。

Q CPAP(持続的陽圧呼吸療法)とは

A 睡眠中の呼吸で空気を吸う吸気の際に、自動的に一定の圧がかかって狭くなっている舌の付け根あたりを拡げ、呼吸が止まらないようにするための補助装置をつけて、就寝することです。吸気呼気の際にこの装置からシューという音が出ますが、元々のいびき音よりずいぶん小さいことが多く、いびき音そのものは消失します。健康保険が適応されており、当院でもこの装置の貸し出しを行なっております。



お気軽にお問い合わせください。06-6957-1187午前診 9:00 - 12:30 午後診16:00-19:30[ 木日祝は休診・土は午後休診 ]